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漫画「信長協奏曲」ネタバレ感想 石井あゆみ

勉強嫌いな高校生・サブローが、転んだ拍子に戦国時代へタイムスリップしてしまい、「織田信長」の身代わりになるーー石井あゆみの漫画「信長協奏曲」は、風変わりな歴史解釈ものです。

現代っ子のサブローのつかみどころのなさ、そして「天下を(信長の代わりに)取る」という野望が交錯し、ストーリーもテンポがよくあきさせない内容になっています。

信長協奏曲」のあらすじ

歴史の授業もろくすっぽ聞いていない、勉強なんて嫌いなサブローは、毎日の学校生活が退屈でたまらない。しかし、ある日、土手から転び落ちた瞬間、戦国時代へタイムスリップしてしまう。

ぶつかったのは、自分とそっくりの顔をした若き日の織田信長。信長は病弱で乱世を生き抜くことはできないと自ら判断し、どこか静かな場所へ逃げようとしているところでした。サブローが瓜二つの顔だと知ると、信長は自分の身代わりになるようにと言いつけ、そのまま去ってしまうのです。

時代劇の撮影だと思っていたサブローでしたが、実際に城に行き、家臣たちが信長として扱うのを見て、自分が本当に戦国時代に来てしまったのだと実感します。そして「織田信長が天下をとる」ようにと、歴史どおりに信長としてふるまうのです。

天下をとる男になったサブロー

サブローの頭の中は、とにかく「歴史を変えちゃいけない」ということです。信長が天下をとることはさすがに知っていましたから、歴史が変わらないように、天下取りを目指します。

とはいえ、サブローは現代っ子でもともと奔放な性格。周囲のものたちを振り回して、「うつけ者」と呼ばれ、頭がおかしくなってしまわれたと言われるようになります。

弟に命を狙われて家臣に襲われそうになったサブローでしたが、現代人の感覚で上下関係にも疎く自由にふるまうサブローに、いつしか魅力を覚えた人たちが「器の大きい方だ」とついていくように。

信長の歩んだ歴史を、サブローが一体どのようにして収束させて天下をとるのか、グイグイ引きこまれていく漫画です。

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