まんが101選!

ジャンル別に人気漫画を101選!ネタバレあり。

醜女の祈り~美容整形がバレた女 ネタバレあらすじ まるいぴよこ

醜いだけで周りから馬鹿にされ、虐げられる女性・・・その理不尽さをまるいぴよこさんが描いた、読者の本当にあった体験を漫画にした短編集「醜女の祈り~美容整形がバレた女」(ストーリーな女たち掲載作品)。

醜さから逃れるため、美容整形をして綺麗になったのに、今度はその整形がバレてしまったことでさらなる迫害を受ける・・・『醜女』たちの祈りが込められたお話です。

醜女の祈りのあらすじ

大谷百合は、幼い頃から顔に大きなコンプレックスを抱いて生きてきました。糸のように細い目、ゴリラのようにエラの張った頬、つぶれたような鼻に厚ぼったい唇・・・。自分でも自分の容姿が大嫌いで鏡を見るたびに、憎んでしまう。

それでも、優しい母は百合の性格の良さをちゃんとわかってくれていて、頑張りやの優しい子だと褒めてくれました。それが唯一の百合の心のよりどころでしたが、26歳になり、OLとして社会を知ると、そんな自分の内面を認めてくれる人など、どこにもいないのだとわかります。

お母さん、誰も内面なんて、見てくれないのよ・・・と。父親は中学校一年生のときに事故で亡くなり、女手ひとつで育ててくれた母親はガンで余命わずかだと宣告されてしまいます。せめて母に結婚して幸せになったわたしの姿を見せたい・・・そう思う百合でしたが醜い容姿のために誰とも恋愛をしたことがありません。

兄と見合い結婚した義理の姉が見合いをすすめてきますが、どれもまともな縁談ではなく、バツイチ子持ち、農家で働き手代わりの嫁を探している男性など、気乗りがしないものばかり。義理の姉は小姑を追い出したいため、さっさと結婚しなさいとせっついてきます。

感想:人は外見なのか

百合の体験を読むと、「結局、人は外見なのか」と思ってしまいました。

条件が最悪の見合い相手でさえ、「あの顔じゃ」と断りをいれてきます。それに、本当にひどいことに通りすがりの綺麗な女性たちからでさえ「かわいそうな顔」と笑って通り過ぎるのです。こんな毎日なら、わたしなら耐えられないと思います。 

百合がたとえ整形をしてでも、綺麗な顔を手に入れたい、と思うのはもっともでそれを責める権利は誰にもありません。

けれども、整形して綺麗になっても「あの女は整形」と、今度は整形したこと自体を否定されてしまうのですから本当にかわいそうでした。この漫画に掲載されている話は実体験だそうなので、ますます胸にギュッときますね。