まんが101選!

ジャンル別に人気漫画を101選!ネタバレあり。

はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児 ネタバレ

沖田×華さんのコミックエッセイ「はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児」は、知的ボーダーの息子・ヨシ君がいるアシスタントさんの体験を描いたものです。

沖田×華さん自身も、「毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」という、アスペルガー障害を持っている体験をコミック化しており、いずれも実話をベースにしたお話となっています。

知的ボーダーとは一体、何のことなのか?

まず、お話のネタバレに入る前に、「知的ボーダー」が一体、なんのことなのかと言うと知能テストで「知的障害」と「正常知能」の間に入るIQをもった人のことです。

健常者と言うには普通のクラスでやっていけず、かと言って障害者学級に入るほどでもない、という何とも悩ましい状態。ヨシ君はその「知的ボーダー」で、生まれたときも他の子と較べて大声で泣きわめいたり、バタバタと暴れたりとお母さんは子育てでだいぶ苦労されています。

障害という認定がもらえず、健常と障害のはざまにいる子供・・・親にとっては我が子をどう導いて育てていったらいいのだろうか、という葛藤の連続です。

支援学校に入りたくても入れない

「愛の手帳」をもらえないため、お母さんは公的支援も受けられないまま、学校で冷たい扱いを受けて涙しますが、心を強くもって、ヨシ君のためにあちこち駆けまわります。

救いがあるのは、小学校の普通学級のヨシ君のお友達がみんないい子で、ヨシくんをそっとサポートしてくれたことですね。ヨシくんにいいお友達がいたことで、いろいろ問題があっても救われたような気持ちになります。


知的ボーダーで周囲の無理解に合いながらも、必死で母子二人で今の道を歩んできたヨシ君とお母さん。「普通じゃないのかもしれないけど、狭間にいても幸せです」どんな子が生まれても、愛せる、と言ったお母さんの愛が本物だな、と感じました。


辛いこともあるけれども、ボーダーでもきっと差し伸べられる手がある。障害があるのにサポートが受けられない我が子の幸せのために、たったひとりで、奮闘したお母さんの漫画でした。